人間の死ぬ確率は100%

2017.10.01

image

 突然ですが、人間の死ぬ確率は何%でしょうか。

 答えは、100%です。どんな人の人生にも、必ず最期の日があります。冷静に考えたら当たり前のことですね。

 しかし、自分に人生の最期があることを日々意識して生きている人はほとんどいないのではないでしょうか。私自身も以前は人生が無限にあるような気持ちで過ごしてきたように思います。2007年、45歳の時に重度の急性肝炎になり生死の境をさまよいました。

 大学病院の救命救急センターのベッドの上で、もうろうとした意識の中で、人生が走馬灯のようにビデオの早送りのように流れました。その時「ああ、死ぬんだ」と思いました。そして、人生は突然終焉を迎えることもあるということを実感しました。

 奇跡的に助かった後、私の人生観は大きく変わりました。それを境に「人生の最期をイメージして人生全体を考える重要性を伝える」ことを天命と思い、未来デザインを提案しています。自分自身が死に直面するか、身近な人との最後の別れを経験しなければ、なかなか人生が有限だという意識は持てないかもしれません。

 しかし残念ながら、早いか遅いかだけで、人はいつか亡くなります。

 鎌倉時代の禅僧で曹洞宗開祖の道元は、志のある人は、“人間は必ず死ぬ”ということを知っており、志のない人は“人間は必ず死ぬ”ということを本当の意味で知らないと言っています。

 いつかは人生の終わりの時を迎えるということを前提にして生きることで、一日一日が貴重であり大切に使いたいと思えるはずです。そして人生を豊かにし、本当にやりたいことを見つけるきっかけになります。

 米アップル社の創業者であるスティーブ・ジョブズは、スタンフォード大学の卒業式で次のようなスピーチをしています。

 「17歳のときに、どこかでこんな文章を読みました。“毎日、今日が人生最後の日だと思って生きなさい。いつか必ずその日が来るから”。(中略)・・・それから毎朝鏡を見る時に、今日が人生最後の日だとしたら、今やっていることは本当にやりたいことだろうか”と自分自身に問いかけてきました」。

 あなたは、人生の最期をどのように過ごしたいでしょうか?

 終わりよければすべてよしともいいます。人生の最期をどのように迎えられるかが人生の価値を高めることにもつながります。

 人生の最期をイメージして、それを最終目標にして逆算して生きることが出来たら、より幸せな日々をおくることが出来ます。その時から気持ちが楽になります。そして、毎日の過ごし方が変わり、人生は劇的に変わります。



筆者:若尾裕之(わかおひろゆき)
(株)未来総合研究所代表取締役、未来デザイン&マーケティングコンサルタント、元立教大学経営学部兼任講師。立教大学経済学部卒業後、日産自動車などの企業に勤務。日産宣伝部時代には現大リーガーのイチローを初めてテレビCMに起用するなど多くのヒットCMを担当。2007年に死の淵に立った経験からエンディングノートの第一人者として人生の最期をイメージした幸せな生き方を提案。
全国の自治体・企業・大学・高校・中学などでの講演多数。現在は未来デザインコンサルタントとして、企業や個人の未来創造を応援。恋愛・結婚について造詣が深くライフデザインにおける結婚の重要性を提案している。
Hiroyuki Wakao